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2013.01.09

集患に役立つホームページとは?(シリーズ3/3)

ホームページをつくり始める!

寄稿:長渡 恒久 
ホームページ研究会 
監修:(株)ビジョンヘルスケアズ

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【6】自分でどこまでやるか
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最初はプロに、更新や修正は自分で

ホームページは誰でも作れます。このため、修正や変更も誰でもできます。 問題は、“自分でどこまでやるか”ということです。
日常のお知らせの変更やブログの追加はドクター自身でやるかスタッフに任せた方がよいでしょう。

その理由は、下記の4つです。

コストが安いということをもう少し詳しく説明します。
まず、ドクターの時間給を考えてみましょう。

開業医の場合、平均年収を3000万円とすると、年間3000時間労働としても時間給は1万円になります。売り上げベースで考えるとその倍の2万円になります。 そして、ホームページを作るのに20時間かかったとすると、それだけで40万円です。 気に入ったホームページを作ろうと思えば、その数倍の時間がかかるでしょう。そうすれば、すぐに200万円くらいかかったことになります。

次に、看板で考えてみましょう。
文字さえ書ければ、看板は誰にでも作れます。しかし、きれいな看板を作るのは素人には難しいでしょうし、普通、素人が勉強してきれいな看板を書こうとは思いません。そこで専門の看板屋さんに作ってもらいます。理由は、早くきれいに安くできるからです。

ホームページも同じです。
ワープロができれば誰でも作れます。 しかし、きれいなホームページを作ろうと思えば、プロに頼んだほうが早くきれいに安くできます。

私たちがお勧めするのは、最初は業者に頼んですばやく作って、更新や修正を自分たちでやることです。 

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【7】効果的なリンクの貼り方
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より多くの人に見てもらうために

ホームページを作っただけでは、誰にも見てもらえません。これは前回のシリーズでも書いたとおりです。 では、見てもらうためには何をすればいいのでしょうか。

ホームページを多くの人に見てもらうための手段は下記の4つです。

 

まず、友人知人に見てもらうためにURL(ホームページのアドレス)を通知して見てもらいます。その場合、当然メールが便利です。URLをクリックするだけでホームページが表示されるからです。

しかし、紙媒体で送ると、URLを入力しなければならず、これはとても面倒に感じます。実際にかかる時間はほんの数十秒ですが、作業する側にはとてつもなく長く感じられるものです。また、入力ミスが意外に多く、入力ミスをしたときは本当にイラついてしまいます。 そう考えると、メールで通知するのが一番です。

次に、友人知人がホームページをもっていたら、リンクを貼ってもらいます。そのときに気をつけたいのが、リンクを張りつける言葉です。その際には、リンクされる言葉を指定することが大切です。

たとえば、「小泉クリニックはこちら」にリンクを設定する場合によくあるのは、アイコンの画像を作って、その画像にリンクを貼ることです。 ところが、画像にリンクを貼るよりも、「小泉クリニックはこちら」という言葉にリンクを貼ったほうが、検索エンジン対策としては優れています。

検索例が証明する検索エンジン対策の効果

試しに「こちら」をグーグル(Google)で検索してみてください。 1位に表示されるのはアドビ(Adobe)のホームページです。これはアドビ社が多くのWEBサイトから「こちら」という言葉でリンクを貼られているためです。

多くのWEBサイトでPDFという文書データが使われており、それを閲覧するためにはアクロバットリーダーというソフトが必要なので、「アクロバットリーダーはこちら」という形でリンクが貼られているのです。
※ただし、2012年10月24日現在では、同じアドビ社のフラッシュプレイヤーのページがトップにきて、アクロバットリーダーは2位になっています。

さらに、おもしろいのは「18歳未満」で検索した場合です。
1位にはヤフー(Yahoo!)が出てきます。これは、アダルトサイトの18歳以上かどうかを確認する画面で、「18歳未満」をクリックした場合、ヤフーのサイトに飛ばすようにしているからです。

このように、リンクを貼ってもらうときには、リンクを貼ってもらう言葉に気をつけましょう。

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【8】SEOとは何か?
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間違ったSEO対策もある

今、特に注目されているのがSEO対策です。
SEO対策とは、 「特定のキーワードの検索結果の上位に、あなたのホームページを表示させること」 といえます。

ホームページのこともあまり知らない方でもSEOという言葉を聞いたことはあるでしょう。ホームページをまだ作っていない歯医者さんでも、ホームページを作るためには「SEO対策が絶対に欠かせない」ということもおっしゃるくらい、SEO対策はポピュラーになりました。

このため、今では多くのSEO業者が存在しており、かつて、粗悪なSEO業者が間違ったSEO対策を行ったために、多くの企業が被害をうけたこともあります。

SEOで怖いのは、間違ったSEOを行うと検索エンジンから削除されてしまうことです。 実際に、BMWとリコーのドイツのサイトが、SEO対策問題でグーグル検索から削除されたことがあります。


SEOが注目される理由と適切なSEO対策の条件
SEOが注目される理由としては、以下のような点があります。

● ほとんどの人が、ホームページでほしい情報を探すときには、検索エンジンにキーワードをいれて検索する。

● ホームページは無数にあるので、狙ったお客に来てもらうためには検索エンジンで上位に表示される必要がある。下位に表示されても見てくれない。

このため、SEO対策が必要なのです。

また、適切なSEO対策を行うためには、次の2つの条件が必要です。

● 入力されたキーワードからそれにふさわしいサイトを選ぶ基準を知ること。
(このサイトを選ぶ基準のことを「アルゴリズム」といいます)

● 次に、そのアルゴリズムに沿ったホームページを作ること。

ここで大きな問題に突き当たります。
まず、SEO対策の前提条件となる「アルゴリズム」は非公開であるということです。このため、SEO業者が表示順位を保証することは絶対にできません。順位を保証するSEO業者があれば、怪しいと断言してもいいでしょう。

SEO対策は信頼のおける業者に

グーグルやヤフーといった検索エンジンはアルゴリズムを公開していません。このため、SEO対策を実施する会社は、自分たちの経験と予想に基づいてSEO対策を実施することになります。

※ヤフージャパンは、2011年からグーグルの検索エンジンを採用しています。したがって、日本の検索マーケットの90%程度がグーグルの検索エンジンになっています。このため、日本ではSEO対策といえば、グーグル対策といっても過言ではありません。

ところが、SEO対策を安易に行うととても危険な場合があります。 たとえば、一昔前のアルゴリズムであれば、キーワードをページにたくさん埋め込んでおけば上位に表示させることができました。

しかし、今それをやると「スパム行為」として順位を落とされてしまいます。 順位を落とされるだけならまだいいのですが、ひどい場合には検索対象から外されてしまいます。
やはり、SEO対策は信頼のおける業者に依頼することが大切です。

ところで、医療関係の検索サイトは20前後あります。 このため、それらにリンクを貼ってもらうことも、クリニックにとっては重要なSEO対策になります。ただ、クリニックを専門にやっている業者でもそこまで気を使ってくれる会社は少ないのが現状です。

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【9】ホームページを見てもらうために
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ホームページ本来の目的は?

ホームページを作っても患者さんに宣伝をしない先生がたくさんいらっしゃいます。それはなぜでしょうか?
どうも、後ろめたさがあるようです。「医療は株式会社のような営利事業ではない」「広告宣伝にはなじまない」とお考えのようです。

そこでご提案したいのは、ホームページの本来のコンセプトです。
もともとホームページ(WEBサイト)というものは、“人々に役立つ情報を提供する”ことを目的に始まりました。そして、実際に役立つサイトがアクセス数も多く、人々の支持を集めています。この原点に帰ることが重要です。

企業がホームページを作る際に、宣伝として作るのは当たり前です。しかし、グーグルというものは宣伝のために始まったのではありません。“人々が探したい情報を見つけやすくする”目的で、当時、スタンフォード大学の学生だったジェリー・ヤンとデイビッド・ファイロが始めたものです。そういう意味で、“クリニックの情報を開示すること自体が多くの人々の役に立っている”ということになるのです。

ホームページを作る目的は、広告宣伝とは限りません。 クリニックのホームページを作ることによって、患者さんの選択肢が広がり、情報収集を助けることになるのです。

そこで、クリニックのホームページで特にお勧めしたいのが、「ホームページ紹介カード」です。あなたのクリニックでも「ホームページ紹介カード」を作って、患者さんなどに配ってみてはいかがでしょうか。

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【10】患者さんに伝えたいこと
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患者さんに役立つ情報提供を

前述のとおり、クリニックのホームページを作るというそのこと自体が、患者さんの選択肢を広げ、情報収集を助けることになります。しかし、それだけで十分でしょうか。もう一歩踏み込んで、患者さんの役に立つ情報を提供してはいかがでしょうか。

ある整形外科クリニックでは、疾患に関するものすごく詳細かつ広範囲な情報を提供しています。また、ある小児科クリニックは子育てに役立つ情報を提供しています。こうした患者さんの役に立つ情報を、クリニックのホームページでぜひ提供してください。 そうすることによって、「ホームページ紹介カード」も宣伝ではなく、“お役立ち情報の提供”という社会に役立つものに変わるのです。

ある耳鼻科クリニックでは、患者さんに説明しきれないので、ホームページで情報を提供したいとおっしゃっていました。
セールス一辺倒のホームページはもう古いのではないでしょうか。さらに、短い診療時間では伝えきれないことが、ドクターにはあるのではないでしょうか。そういうことをぜひホームページで伝えてみてください。
こうした“役立つホームページを増やすことが私たちの使命”でもあると考えています。

自信を持って、下の図のように患者さんに伝えてみてください。

 

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